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文庫で読むサスペンス--誘拐の果実--

一番素敵な本の読み方は、
---緑の香りが漂ってくるテラスに座って、柔らかな日差しを浴びながら、片手にアップルティー、片手に本、そしてテーブルの脇にはこれから読む本が積み上げられている---
なーんてシチュエーションなんだけど、こんな環境は一年に一回もないわけで・・
たいていは電車の中、待ち合わせの時間、家事の合間なんて細切れの時間しかないのですね。
そういうときにミステリなんぞ読むと、続きが気になって気もそぞろ。
電車を降りそびれたり、待ち合わせの人が遅れてくればいいと念じたり、家事が上の空になったりってなことになる。
でも、懲りずにまたやっちゃってます。
真保裕一氏の「誘拐の果実」上下巻。
好きなんですよ、この人の作品。
「ホワイトアウト」のような大活劇も
「ダイスを転がせ」のような社会ものも。
文体が湿っぽくなく、泣きが入らず、かといってカラカラに乾いた感じもしない。
節度と抑制がきいて、角にこびてない、「大人の作家」ってイメージかな。
ストーリーは波瀾万丈で、ついついつり込まれます。
目下上巻のかなり後半まで読み進んでるんですが、昨日は待ち合わせの間に呼んでいて、あわてて駆けつけた「待ち人」に、つい「あら、もう来ちゃったの?」って顔をしてしまいました。
マズイ。
これからお出かけなんだが、電車を乗り過ごさないように気をつけなきゃ。
何も考えずに「特急」に乗り込んだりしないようにね。



大病院の一人娘が誘拐された。
犯人からの要求は身代金ではなく、その病院に入院している政治家の命だった。
一方、全く別の場所で、新たな誘拐が。
あっちに誘拐、こっちに誘拐。
いったいどーなるのー?とドキドキしつつ読みふけることに。
毎回ながら、作者に引っ張り回されてます。
ご一緒に引っ張り回されません?(^^;)
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テーマ : 今読んでいる本
ジャンル : 本・雑誌

家族とわんこの物語~~さくら~~

前々から気になっていた「さくら」を手に入れた。
さくらは、とある家族に飼われているわんこである。
雑種の、顔にブチのある、お世辞にも「美女」とは言えないわんこ。
でも、さくらがいてくれる意味、彼女の存在感は、さくらの体の何倍も何十倍も大きい。

物語の語り手は、一家の次男坊・薫である。
哲学的ハンサムで、チェスや読書を好む素敵な父と
誰もがうらやむ美しくて明るい母
長男は、全校の女子生徒にあまねくもて、同性にも人気ものという希有なキャラクター
妹のミキは誰もが振り返るくらいの美貌を備えたお転婆娘
香る本人も背がひょろっと高く、女の子にもてる。
一家は太陽に照らされた、まばゆいばかりに幸せな家族だった。
しかし、小さな陰が一家に忍び寄り、それはやがて家族全体を覆い尽くし、やがて、幸せな家族を解体させてしまう。
けれど、さくらの周りには日だまりがまだ残っていた。
一家は、残された日だまりに寄り添い、やがて、そのぬくもりによって癒されていく・・
そんなお話。
うう、またやっちゃった。
電車の中で呼んでいて、鼻の奥がつーんと痛くなるのを必死にこらえ・・はああ、電車の中で読む本じゃなかったよと、ため息。
でもねぇ、この家族のことが気になって、出かける最中でも続きが読みたくて、ついつい。
実はかなり悲劇的なお話だったりするのだけど、人は愛情によって再生されると言うことが信じられる、そこに救いがある。
愛によって殺されてしまう人格もあるのだけど。

例によって、わんこの好きな人は必読、です。
わんこのぱたぱた振るしっぽが愛しいと思える人は特に。
私は、実家の死んだ愛犬を思い出して、またじーんと来てしまったけどね。
はい、これまた例によって、電車で読むときはご用心、デス。


テーマ : この本買いました
ジャンル : 本・雑誌

田辺聖子さんの小説~~イマドキの自己中~~

私はもう何年かとあるダンスを習っていて、毎年、クリスマスシーズンになると、それを仲間たちと一緒に発表する機会がある。
少ない金額とはいえ、お金を払って衣装も作ってもらって、11、12月の土、日はすべてレッスンに費やして、という、まあいい大人の趣味にしちゃ結構しっかりやっているのである。
で、先日その衣装の採寸があった。
衣装制作のプロのデザイナーが来て、それぞれのサイズを測ってくれるのだが、そのときにはすでに、ある程度のサイズに合わせたパーツが作られていて、後はそれを各自に合わせて脇を詰めるだけにしてあった。
色はそれぞれ微妙に違う。少し薄目のパステルピンクから、ショッキングピンクまで。
そのとき、採寸していた女の子たちから、「私はこの色じゃなくて、あの色がいい」という声が上がった。
あの色、というのは、インストラクターであり、振り付け師であるトップダンサーの人が着ている色である。
びっくりした。
それって、オリンピックに出られないレベルの人が、「私は金メダルがいい」と言ってるのに等しい。
おまけに、パーツはもうすでに何着分もできている。
小柄な人は淡い色、大きめの人は濃い色。
デザイナーが、膨張色とそうでない色を想定していたのがよくわかるとりあわせである。
しかし、「あっちの色がいい」と言い張るのである。
色が気に入りのものでないと気持ちよく踊れない、そうだ。
そんなことを考えたこともなかった私は、それにもまたびっくりした。
そうなると、我も我もと「私もあの色がいい」「私も」と言うことになり、今まで作ったパーツが全部無駄になりそうな勢いだったので、「わがままは言わないの」となだめた。
だって、そんなわずかな色の違いで今までの作業を無駄にさせ、プロのデザイナーの気分を損ねるのも困るから。
しかし、それがアダになった。
そういうことをいう私は、「心が狭い」のだそうだ。
さらに、「わがまま」などと人を非難する言葉は慎め、というのである。
「人に何か言うときは言葉を選ぶべき」などと言われ、私はそのメールを読んで、本当にひっくり返りそうになった。(じゃ、心が狭い、って言葉はどーなのさ?と、もちろんつっこみたくなったが)

怒るというより、何だろう、この考え方の違いは、と当惑したのだ。
まずもって、全体の調和や、衣装制作の進行より、自分の好みが優先。
彼女に言わせると、「お金を払って衣装を作るのだから、自分が好きな色を着て当然」なのだそうだ。
スケジュールが遅れるのも、デザイナーの取りかかりが悪いから、なのだと。
(実はそんなことはもちろん全然なくて、誰が出演するか決まったのもごく最近のことなのだ。しかも、安い金額にもかかわらず凝ったデザインをしてくれる)

はああ・・
私たちの世代が社会に出たときにも、当時の大人たちは私たちを「新人類」と呼んで、世代間の溝、コミュニケーション不能を口にしたものだけど、いや、これに比べれば全然カワイイ溝だったと思う。
ここまでくれば、もう何も言うことがなく、「ハアハア、そういう考えですか。どうぞ、お好きなように」というしかなくなるではないか。
まあせいぜい、「そんなにこだわった衣装に見劣りしないように、せいぜいダンスの技術を磨いてくれ」とくらいだ。
うちの夫は一時期、一応プロとしてショービズ界の片隅にいた人間なので、「群舞の一ダンサーが、衣装の色に文句をつけるなんて絶対あり得ない」と呆れていたが。
ま、そういう常識は通用しないわけよね。

このブログを呼んでくださっている方の中に20代の方がいらっしゃったら、これだけは老婆心ながら言っておく。
「お金を払ったんだから」と言って、自分の権利、好みを言いつのり、主張を押し通そうとする前に、少しだけ引いて、周りのこと、全体のことを考えてみて欲しい。
それができる人だけが、周囲に愛される。

で、こういう、自分が一気に老け込んだような気分になるときは、心を安らかにするために田辺聖子さんの小説を引っ張り出す。
田辺さんの小説には、そんなにたいそうなキャリアはないものの、自分の仕事に一生懸命で、気配りがきく、素敵なハイミス(今や死語ですが)がたくさん登場する。
若い女が持つ、いわれのない自信や傲岸不遜さに呆れ、社内でイヤな思いもさせられるものの、含蓄のある恋をして、まっとうなおいしいものを食べ、人生の滋味を楽しむ。
ああ、こうありたいと切に願うような30代以上の女性たち。
ああ、田辺聖子さんがいてくれて、小説を書いてくれて良かった、とつくづく思う。
職場で、趣味の場で、家族親類の中で、イマドキの自己中娘に悩まされた皆様、さあ、田辺さんの方を読みましょう。
そして、明日も元気に「大人」の自分に誇りを持ちましょう。
人生の滋味を味わえるように、ね。

↓いずれも、短編集です。読み終えると、「田辺さんは人生の達人だなあ」という感慨がわいてきます。





テーマ : やさしい気持ちになれる本
ジャンル : 本・雑誌

平安寿子さんの小説

女の人が元気のいい小説が好きだ。
主人公が女の人ならなお良し。
作家も女性ならさらに共感がわく。
というわけで、平安寿子さんの小説を、いつも楽しく読んでいる。

この作家の小説には、いつも私の大好きな、「いい女」が登場する。
実はそうした「いい女」は、世間的に見たら、いき遅れてたり、わがままだったり、男にだまされたり、そういういろんなことでやさぐれていたり、で「いい女」の範疇に入らないのだろうけど、いい、私にとっては可愛く、愛しい登場人物ばかりなのだ。
これってつまり、作者の、キャラクター作りの腕がとっても優れているということよね?

すっごく有能なキャリアウーマンとか、超美人なモデルとか、その手の派手な人物はほぼ登場しない。
みんな、どこか自分か自分の隣にいる女の人にそっくりで、時々「これって**さん?」「あ、これ、私・・」なんて思ったりもする。
どこにでもいる、それでいて可愛い女たちが、なんだかんだと一生懸命生きていく。
その女たちを取り巻く人情みたいなものも、とっても好ましい。
かといって、ただ「いい話」じゃない。
可愛いんだけど、みんなそれなりに世慣れたり、世間ずれしてたりするのだ。
当然のことながら。
それもまたよし。
そうじゃなけりゃ、リアルじゃないもんね。
たいした事件が起こるわけでもないのに、次々とページをめくらせる筆力、ほんと、たいしたものです。
元気になりたい人、読んで損なし!

↓これは、私が初めて会った平さんの作品。
連作短編集になっていて、主人公の志津子さんがいいんだ。
もう、ほんと愛すべき主人公。読むべし、読むべし、ってかんじ。



↓さえない広告代理店(っても、電通や博報堂じゃなく、求人チラシ作ってるようなところね)で、上司と不倫していた主人公。ひょんなことから知り合ったガテン系の男を捜して、建築業界に飛び込んだ!思いこんだら一途な主人公、応援したくなるのねー。家を建てたい人が読んでも参考になります。



文庫本ならこちら↓。ダメ男にお金を貸したことを思い出した、目下どん底の主人公。お金を取り戻すべく、ダメ男の金策につきあううち、いろんな人生模様が見えてきて・・ダメ男がなぜか「イケメン」に思えてくる不思議さ、魅力です。

テーマ : 紹介したい本
ジャンル : 本・雑誌

下流社会

本屋の平台に並べられたこの本、ずっと前からタイトルが気になっていた。
「下流社会~~新たな階層集団の出現~~」
帯には、<マーケティング・アナリストが「中流意識」の終演を鋭く分析>とある。
読んでみましたとも。
「だらだらしてたらあなたは下流?」なんて言葉も帯を飾ってるので、ちょっとびくびくしながら。

ちょっと前まで、日本は一億総中流と言われていた。
もちろん、貧富の差はあったけれど、そう激しいものではなかった。
世の中の人に、「あなたの暮らしはどのくらいのレベル?」と尋ねると、「中の中」と答える人が大半だったのだ。
ところが、この格差はどんどん拡大している。
かたやヒルズ族、かたやフリーター。
真ん中の中流層がどんどん減っていく。
この本の筆者のいう「下流」とは、
中流であることにたいする意欲がない人、中流から落ちる人、降りる人、なのだそうだ。
これは、食べるのにも事欠くような貧困にあえぐ「下層」とは違う。
下流の人たちはDVDもパソコンも持っている。
しかし、そこにないのは意欲だ、と筆者はいうのである。

うーん、なんだか読み進むうちにムカムカしてきた。
それはもちろん、「自分が下流?」という不安があるからかもしれない。
しかし、この本は本来、さまざまな調査を通して、数字を元に分析されたもの。
筆者はマーケティング・アナリストであるから、購入者を分析する専門家で、その視点から行われた調査結果がまとめられている。
それらの数字が論拠となって、「下流社会」を論じていくのだ。
なので、並べられた数字を見ながらムカムカしているわけではない。
なんでだろう?と読み進むうちに、こんな記述に行き当たった。
--さらに言えば、「上」(自分の階層を「上」と感じている人たち)の女性は、単に従来型の男女観を肯定しているだけではなく、リーダー的な性格を併せ持っているのであり、その意味で才色兼備型の女性であることが推測される。典型的には、高学歴で、総合職で、仕事ができて、容姿も端麗な女性であり、しかし結婚後は専業主婦としててきぱきと家事と育児をこなすことができるタイプである--
は?
そりゃ、男女観の肯定とか、リーダー的な性格とかは、ある程度数値で表れるだろう。
だけど、「容姿端麗」とか「才色兼備」とかって、どういう数値がでているわけ?
「自分の容姿にある程度自信がある」人がもしも「上」の中に多かったとしても(そりゃ、多いだろう、エステだの化粧品だのにお金をかけられれば)、それを持って「才色兼備」だの「容姿端麗」だのって断じてしまうのはどうよ?
これって分析としてあり?

まあ、これは枝葉末節のことなのかもしれない。
でも、下流に対する見下げた目線が鼻につくのは私だけだろうか?
確かに、だらだらしているから下流になってしまうんだろうし、抽出された数字にはうなずかざるを得ないんだけれど、なんだかなあ。

この本で一番おもしろかったのは、実は筆者のコラムで、社会学者・宮台真司氏の結婚に触れたくだり。
この筆者、かなり宮台氏がお嫌いと見える。
ここだけ感情が吹き出していて、笑えた。
共感したのは、下流社会化を防ぐための方法に「ノーブルオブリージュ」を取りあげていること。

結局、--下流の女は「歌って踊る」--なんぞと書かれてあり、「はいはい、そうですか。やっぱ私は下流でしょうよ」と実感させられたのだった。
ま、いいけど。下流でさ(なかば、ヤケ?(^^;))

テーマ : 気になるタイトル
ジャンル : 本・雑誌

いや、すごいよQちゃん!

いやあ、ついつい見ちゃいました、東京国際女子マラソン。
最初は、昼食の時に流してただけだったのに、後半網画面に釘付け!
走ってる、走ってる、高橋尚子が、トップを。
2年前失速した坂道の前からググーッとスパート、一気に並走していたライバルたちを置いてきぼり。
素晴らしい!

日頃、そんなにスポーツに熱くなれないのだけど、
(アンチ阪神だし(^^;)、野球はオーナーたちがみんな欲丸出しのイヤな顔してるし、サッカーは日本選手にイライラするし)
女子マラソンはついつい見ちゃう。
あの小さな体で、短い足で(失礼、だって周りの白人、黒人の足の長さったらねぇ)、コツコツぐいぐい走っていくランナーたちの、過酷な訓練や忍耐力を想像すると、
「えらい、よくやった!」と言いたくなろうってなもんじゃありませんか。
有森さんが「自分をほめてやりたい」って言ったときには、深くにももらい泣きしてしまいましたもん。
もちろん、今回のQちゃん、激賞もんです、立派です。

本番前、Qちゃんの高地トレーニングの様子がTVで放映されていました。
2800~3500mの高地を走るんですぜ。
登山したことのない方、高地へ行ったことのない方にはわからないでしょうが、3500mって、ほんっとに空気ないですよ。
私は3500mのチベットへ旅行しただけで、高地の空気の薄さを実感したので(常人は、日常生活だってできません)、その苦しさがいかほどのものか、ちょこっとだけ想像はできます。
あそこをマラソンのピッチで走る・・考えただけでも恐ろしい。
舗装されていない道をも、息を切らせ必死になって走っている姿に心打たれました。

結果は努力についてくる・・
私たちが信じていたこと、そして今忘れそうになっていることを思い出させてくれた高橋尚子選手に、素直に賞賛を贈りたいと思います。

努力・・しなくちゃねぇ



テーマ : マラソン
ジャンル : スポーツ

お知らせ

明日から3日間ほど、帰省するので、このブログはお休みです。
日曜日には再開しますので、懲りずにお越しくださいませ。
それでは日曜日まで 再会!

荻原浩さんの小説

荻原浩さんは、ここのところの作家の中で、5本指にはいるくらい、私の中ではお気に入りの作家さんだ。
ユーモア小説から、ミステリ、社会は小説まで、執筆ジャンルは幅広く、いずれも遜色なく、小説書きとして確かなひと、という感じがする。
新刊本を買ってもはずれがない、ってことですね。
山本周五郎賞受賞も当然、と言った感じ。
中でも私が好きなのは、ユーモア小説。



これは筆者のデビュー作にあたる。
日本一の秘境、牛穴村が村おこしのために東京の広告代理店にキャンペーンを依頼する。
ところが、この広告代理店は、資金繰りだけが心配な社長とアル中のコピーライター、オタクのデザイナー、という顔ぶれの、明日にも倒産しそうなユニバーサル広告社だった。
何の特産物も、観光資源もない牛穴村をPRするために彼らがとった奇想天外な行動とは?
というお話で、小編ながら小気味よく笑える。

シリアスなジャンルでの特筆すべき作品はこちら。



山本周五郎賞受賞作であり、本屋さん大賞でも2位にランクインした。映画化も決定しているとか。(噂では役所広司さん主演と聞いたけど、もう決定したのかしら?)
広告代理店勤務の主人公が、自分の行動に疑問を持ち始めたことからストーリーは始まる。「このところ物忘れがひどくってね」なんて誰もが言うような一言が、主人公にはだんだん切実な悩みに変わってくる。それはもう、異常行動の域に達していた。主人公は、若年性アルツハイマー症にかかっていたのだ。
この本を読んで知ったのだが、若年性アルツハイマーは、残酷な病だ。単に記憶を失うだけでなく、体すら、体本来の機能を忘れていく--それは死を意味することだ。
重いテーマだが、救いのある筆致で、最後まで読み進められる。

でも、なんと言っても荻原さんの荻原さんらしい作品と言えばこういうの。



脳と口が直結していて、思ったことをそのまま口に出してしまう主人公。上司とケンカ騒ぎを起こして退職、転職して入った会社は食品工業。心機一転張り切る主人公だが、またも問題を起こして島流し。流された部署は「お客様相談室」だった。そこにたむろするキテレツな社員たち、そして来る日も来る日も襲いかかるクレームの嵐。恋人とも別れ、失意の主人公は会社を辞めようとするが・・

ユーモアがあって、キャラクターが粒だっていて、若者のグローイングアップストーリーになっていて、読み終わった後、スッキリすがすがしい。
これ、大事です。
いかにもありそうなクレーマーの数々も、サラリーマン諸氏には勉強になることでありましょう。

こういう作家さんが何人もいると、本選びがラクチンでよろしい。
もちろん、こういう作家さんを発見することも楽しみですが。

テーマ : 映画
ジャンル : 本・雑誌

がっちり・・ためられない

早起きは苦手なんですが、ここのところ、日曜日ごとに夫につきあわされ、早く起きる羽目に。
そのときにたまたま目にしたのが、TBSで日曜の朝7:30から放送している「がっちりマンデー」。
一応、経済系の番組、と言うことなんだけど、司会が「極楽とんぼ」の加藤浩次で、うん、あの人にわかる経済なら私にもわかるだろうと思わせてくれる(多分、このあたり、TV局のねらい?)。
先日13日の話題は、携帯電話。
ご存じの通り、来年の秋からはポータビリティ制というシステムに変わり、携帯電話会社を変えても、番号は同じものを使える。
これは欧米では常識だったらしいのだけど、日本では携帯会社の陰謀か?(^^;)、会社を変えるたびに番号変えねばならず、私のようなフリーの人間には死活問題になるので(といいつつ、1回変えたんだけど。きっとそれでとぎれてしまった仕事もあるはず。携帯番号やメールの変更って、面倒くさいもんね。多忙な仕事先の人がきっちり番号変えてくれるとは思えない)、ありがたいシステムだ。
携帯電話の会社にとっては大きな問題で、おまけに新規参入の会社が一気に増えるので、docomoも安泰ではいられなくなっているらしい。
番組では、そんな携帯各社が開発している新機種や新しい技術の一端を紹介。
いや、これがすごいんだ。
指輪のような携帯電話の子機!を開発中なんだって。
この子機を指にはめて、指を耳につっこんだら、骨伝導で通話の音が聞こえるっていうんだから、すごい。
実物は指輪っていうよりたまごっちくらいのサイズだったけど、これがどんどん小さくなって行くと、将来はみんな耳に指つっこんで話すようになったりして。
なんか、笑える。
他にも、携帯で取った写真がPC上でパノラマのように見ることができる(まるでマトリックス?)とか、話をする携帯とか(これ、飛びつくヒッキーが多そう)、まあ、あるわあるわ。
うーん、おもしろかった。世の中って進んでるのねと言うことを実感しました。

他にも、目下大躍進中の企業の社長が出てきたり、なかなかおもしろい。
問題はそうそう毎週早起きできない、ってことかな。

テーマ : 日曜の朝
ジャンル : テレビ・ラジオ

ラブコメ気分3~猟奇的な彼女~

こちらはかなり前の作品です。
私、韓流ドラマはダメなんですけど(ペ・ヨンジュンとか、どこがいいのかちっともわからないーーなーんてこと書いたら、ファンのおばさまたちに叱られそうだけど、多分このブログの読者に韓流好きな人はいないと見た、証拠はないけど)、韓国映画は好きです。
このところ、邦画も好調ですが、韓国映画はその前から話題でしたよね。
当時の金大中大統領が、映画産業の保護と育成に国として取り組んだ成果かもしれません。
小泉首相も、どうせミーハーなら、映画産業に力を入れて欲しいものです。

話を戻して、
この「猟奇的な彼女」は、公開当時、かなり話題を呼んだ作品。
ぐうたら大学生のキョヌは、小心な男。
理想のタイプの彼女を電車内で見かけるけれど、その彼女、ぐでんぐでんに酔っている上に、年長者に席を譲らない若者にケンカを売ったりするような無謀なタイプ。
なのに、何の因果が、酔っぱらった彼女を介抱する羽目に。
そんな出会いがたたったのか、彼女に呼びだれては無理難題を押しつけられ、逆らおうものなら、すぐビンタされ、殴られ、いつもヨロヨロ。
もちろんキス一つさせてくれるわけじゃなし、そのくせ他の女の子をナンパしようものなら「殺してやる」と言われ、逃げまどうキョヌ。
でも、そんな二人の関係に終止符を打つ日がやってきた。
それは・・

ってなストーリーで、うん、なかなかお茶目で、最後はほろっとこさせる正統派ラブコメです。
やっぱやるよなあ、韓国。
他にも話題の映画がいっぱいだし。
目が離せないかも。

ちょっと前までは香港や台湾の監督がいいラブストーリー撮ってたんだけど、人気が出るとハリウッドに行っちゃうんだよねー。
そうそう、ラブコメ気分2で取り上げた「メイドインマンハッタン」の監督はウェイン・ワンでした。
そりゃああの監督なら、出来がいいはずと改めて納得。
映画って、監督の力がやっぱり大きいなあ。
がんばれ、日本の映画監督! (もっとも、今は日本の監督も負けてないようですが)

テーマ : 韓国映画
ジャンル : 映画

大人になって童話を読む

書店に行くたび、「今時の子供はいいなあ」と思ってしまう。
出版されている絵本や童話の多いこと、その彩りの豊かなこと。
ううーん、うらやましい。

でも、考えてみれば、うらやましがってばかりじゃなく、自分も童話を読んでみればいいわけで。
そう、大人になってから読む童話って、また違う味わいがあるもの。
で、オススメは
「小川未明童話集」

この人の作品で一番有名なのは、「赤いろうそくと人魚」ですね。

とある海岸の村の、貧乏なろうそく屋がある夜拾ったのは、人魚のあかちゃん。
ろうそく屋の老夫婦はこの女の子を大事に育て、やがて美しく育った女の子は、ろうそくに絵を描くようになりました。
そのろうそくを燃やしたものを持って行くと、海で死ぬことがないと言われ、漁師や船乗りに大人気になり、女の子はせっせとろうそくに絵を描きました。
ところが、その娘に目をつけた商売人が現れ、老夫婦に金を与えて、娘を売り飛ばそうとし・・

という有名なお話です。
「小川未明」というと知らなくても、
「赤いろうそくと人魚」の話をすると、「ああ、知ってる」と多くの人が言うのではないでしょうか。
でも、「赤いろうそくと人魚」だけでなく、他にも、切なく美しい童話を数多く書いているんです。
「のばら」だとか「牛女」だとか、ほかにもたくさん。
一つ一つの言葉が優しくて、読んでいるだけで読み聞かせをしてもらっているような気分になります。
大人になっても、自分の感受性はまだ生きているなあ、と実感させてくれて。
大事です、この感覚。
最近、ちょっと落ち着かない気分だとか、人に優しくなれないだとか、そんな気分の人にオススメします。

テーマ : オススメの本の紹介
ジャンル : 本・雑誌

ラブコメ気分2~メイド・イン・マンハッタン~

秋葉原では、「メイド」と名の付くカフェやらマッサージやらが乱立しているらしいですが・・(ちょっと、気持ち悪い)
こちらはホテルのメイドのお話。
今をときめくジェニファー・ロペス演じるマリサは、ホテルのメイド。
掃除が得意で、仕事がテキパキできて、同僚や先輩とも仲がいい。
でも、私生活は、順風満帆とは行かないのが悩み。
シングルマザーで、父親を恋しがる傷つきやすい息子に何をしてあげられたらいいか悩みながら、殻を打ち破っていくことにちょっと臆病になっている。
そんなある日、仕事場であるホテルで、若手政治家とひょんなことから知り合った。
かたや、上院議員に立候補中の名家の息子。
かたやヒスパニック系のシングルマザーで、ホテルのメイド。
メイドであることを知らないでいる彼に、本当のことを言えないまま、彼の思いは深まっていく。
もちろん、彼女も。
そして、初めての二人で過ごす夜を迎えた日・・事件が起きた!

ってなお話。
これ、よい。
毎度おなじみのシンデレラストーリー。
でも、OK。
ジェニファー・ロペスの生き方や、プライドや、ささやかな欠点も愛しく思える。
ジェニ・ロペの魅力もさることながら、登場人物のキャラクター造形がうまいのですね。
(こういうところ、「きみに読む物語」の脚本は見習って欲しいよ)
ラブコメって、もちろん「あるかよ、そんなこと」ばかりが起き、何となく最後はうまくいってしまい、「オイオイ」という気もするけど、そういう「オイオイ」をすっ飛ばして、「いいわあ、こんなこんな恋がしたい」と思わせれば勝ち。
実は、ハリウッドが一番旨いのはこの手法じゃないかしらん、と思ってしまう。
変な大作作るより、ラブコメに気持ちよく酔わせて欲しい。

自分が、女性主人公にどれくらい感情移入できるか、どれくらい女性主人公に「なった気分」でいられるか、ラブコメの評価はそこ。
とすれば、この映画はとっても良い。
ちょっと気分が盛り上がらない日、
恋がうまくいってない日、
自分が好きになれない日、
そんな日に見て、自分をcheer upするのに最適です。


テーマ : DVD
ジャンル : 映画

ラブコメ気分~~最後の恋のはじめ方~~

クリスマスソングがそろそろ聞こえてくるような季節になると、なぜか、ラブコメを見たくなりませんか?
去年は、ちょうどそんな気分の時に「ラブ・アクチュアリー」に出会い、もう、大感動。
いやあ、良くできた映画でした。
何回見ても楽しい。
ラブコメはこうでなくちゃ。

さて、今年もそんな気分になってきたので、とりあえず近くのレンタルDVDショップへ。
で、見てみたのはこれ。
私、あんまりウィル・スミスは好きじゃなかったんだけど。
女性主人公も、ラブコメに出てくるにはちょいと線が固すぎるというかごつすぎ(ミニソフィア・ローレン、ってかんじ(あんな風格はないが)。

でも、この映画のウィル・スミスは可愛かった。
ごつすぎる彼女も、ま、いいかと思えた。
意外にヒットだったのは、脇役のデブ。
デブ嫌いな私が「こりゃいいぞ」と拍手喝采したくらいですから。
なんと、このデブ、踊れるのよ。
デブったって、大陸デブですから、パパイヤ鈴木なんて目じゃないくらい太ってるんです。
でも、踊れる。楽しい。いいこと言ったりする。
この辺がアメリカのラブコメのおもしろいところ。

本題からはずれちゃいましたが、ストーリーはこんな感じ・・
ウィル・スミス扮するヒッチは、恋愛コンサルタント。
過去、恋愛に関してうぶだったおかげで傷つき、以来、その経験を糧に、女性にうまくアプローチできないでいるモテナイくんたちを指導し、いくつもの恋を成就させてきた。
そんな彼の次なる顧客は、大富豪の令嬢で有名なセレブを思っているデブの投資顧問。
彼の恋を応援している最中、ヒッチは、ゴシップ誌のやり手女性記者で、恋愛を遠ざけている「ヒモノ女」と出会い、恋に落ちる。
ところが、彼が恋愛コンサルタントとわかってしまい、彼を中傷した男からの情報を鵜呑みにしたことから、顧客の投資顧問までを巻き込んだ騒ぎが起きてしまい・・

ま、単純なお話です。
ラストも読めてるし。
でも、いい。
主人公がキュートで、「ああ、こんなデートしてみたい」というデートシーンがあり、胸きゅんのキスシーンがあり、音楽がぴたっとはまれば、もう、ラブコメとして十分のでき。
ええ、この映画、デートシーンはたいそう素敵でした。
やっぱ、NYって絵になるわ。
私もハドソン川から摩天楼を眺めたい。
夫と一緒に?
う、うーん、それは・・?
ラブコメに現実を持ち込んじゃいけません。




まだ見てない人、これは絶対見た方がいい!っていうか、見るべし!の
大オススメ↓

テーマ : 映画・ビデオ・DVD日記
ジャンル : 映画

レシピを見ながらって、ねぇ

私は比較的料理が好きな方だけど、それでも、レシピ本を見ながらっていうのは面倒って感じがします。
もちろん、新しいメニューはレシピ片手に、になるんたけど。
調味料の種類が多すぎたり、あわせ方がややこしかったり、いくつもの鍋を同時進行しなければならなかったりすると、次からは作らなくなってしまい、結局、会得しないまま、レシピ本はどこかへお蔵入り、と言うことになります。

新しいメニューも増えず、レシピ本ばかりが溜まって、うんざり・・
という方にオススメなのが、これ。
昨日、書店で見つけて購入。
夕食メニューに早速取り入れました。
「100文字レシピ」
本当に100文字以内でレシピが書かれてます。
と言うことは、それだけ手軽に作れると言うこと。
お手軽素材を使って、一つのフライパンなり鍋なりでできるので、まさに簡単。
和食のお総菜から、エスニック料理、パスタも紹介してあって、これがほんとに100文字のレシピで作れるとは。驚きです。
それと、この本の良さは、写真がどれもこれもセンスいいんです。
とーっても清潔感があって、おいしそう。
これなら、普通のレシピ本に嫌気がさした人でも大丈夫。
文庫サイズってのも、キッチンに置いておくのにちょうどいい。
これらの利点は、著者が元編集者ゆえですかね。
さて、今日は何作ろうかな。
シメジご飯か、豚肉とこんにゃくのみそ炒めか。
どれもそそられますぞ(^^)


テーマ : この本買いました
ジャンル : 本・雑誌

ちゃんこはうまい

相撲を生で見たことはありますか?
わたしはあります。
と言っても、国技館とかで、ではなく、相撲部屋で。
とある仕事の取材で伺ったのが、田子の浦部屋。
朝の稽古を見学したのですが、いや、その迫力たるや・・
幕下の力士さんたちばかりでも、立ち会いと同時にガキッ、バチッと体のぶつかる音がし、すごい迫力です。
がっぷり組み合って押し合っていると、力士たちの汗にぬれたからだから湯気が立ち上ってくるのが見えるのです。
これが横綱と言われるような人たちになると、もっとすごいんだろうなあ。
いや、相撲は生で見るに限る、んでしょうね。

で、稽古の後のちゃんこをごちそうになったのですが、これが、何とも言えずおいしい
入っている具は鶏肉(豚や牛など4本足の動物は、土俵に手をつくイメージがあるので、好まれないそうです) と各種の野菜で、特に変わったものはありませんでしたが、えも言われずうまい。
半端じゃないくらいの分量の具から出るダシがポイントなんでしょう。
鍋はやっぱり人数多いほどうまいんですよね。
塩加減もほどよく上品で、いやあ、これが相撲部屋のちゃんこかと大感激でした。

で、その田子の浦部屋の、田子の浦親方(現役時代は、学生横綱から各界入りした久島海)のレシピが紹介されている本を見つけ、思わず購入。
東京で有名な人気居酒屋の店主や、田子の浦親方が教える人気メニューが、よだれ垂らしそうなくらい載ってます。
メチャクチャおいしそうで、家庭でもできるようなメニューなのが嬉しい。
さっそくうちで開いた「焼酎ナイト」でいくつか作ってみたところ、おかげさまで大好評。
そろそろ鍋のおいしい季節になったので、今度は田子の浦親方推奨のちゃんこを作ってみようかな。

大相撲も、ちゃんこセットをおみやげにしてくれたらもうちょっとお客さんが入るかも?



テーマ : ブックレビュー
ジャンル : 本・雑誌

住みたい場所はどこですか?

他の地域の方はどうかわからないが、12chで、毎週月曜日、「月10万円で暮らせる町や村」を紹介する番組をやっている。
見ていると、どこもかしこも住みたくなってくるから不思議。
でも、やっぱりこの後住むなら暖かいところがいい。
それと、地震がないところ。日本で地震のない場所などないと言っても過言ではないのだろうけど、一番地震のリスクが低いのは、沖縄らしい。
企業の重要データなどは、今や沖縄にどんどん移されているというのだから。
おまけに海がきれいでお酒がおいしい。
うん、これは心惹かれる。
私の移住希望第1位はここのところ、鹿児島なのだけど、
夫は沖縄、らしい。
で、こんな本が出ていたので、読んでみた。
大阪生まれで、重度の沖縄中毒(^^;)に感染した妻に連れられ、那覇市内に移住したという筆者がつづる、沖縄の生でディープな情報がつづられている。
実は、青い海、青い空のイメージに惹かれてくる移住希望者のうち、沖縄に住み着ける人は実際には多くないと言うこと、失業率日本一、県民所得も全国で最低という過酷な現実もしっかり書き込まれている。
なるほどねぇ。
移住なんて甘いことじゃないのよ、やっぱり。
私はここに書かれている巨大ゴキブリと虫の話を読んで、ちょっと引いた。
こんな程度の移住希望者は、この本をきっちり読んでお勉強しなければなりません。
泡盛と沖縄音楽を楽しむのは、しばらく東京都内で、と言うことになりそう。
ああ、なんか、海ぶどう食べたくなってきた・・


テーマ : この本買いました
ジャンル : 本・雑誌

けだるい日のBGM

数年前まで浅草サンバカーニバルに出場したり、今でもラテンダンスにはまっている私。
最初のブラジル音楽との出会いは、ボサノヴァでした。
今ならこじゃれたカフェや美容室などで必ず耳にする、あのまったりした音楽。
それが気に入って、ライブなどに足を運ぶうち、だんだんとサンバやバイーア系の音楽が気に入り、実際に踊るようになると、ボサノヴァからは遠ざかってしまった。
でも、やっぱりいいのだ。
こんな天気のいい秋の日、流れてくるボサノヴァの名曲に耳を傾けていると、ふんわりといい気分になれる。
カフェで聞くのもいいけど、今日のような天気の日は、窓辺に陣取って、写真集やイラスト集片手に、BGMに流してみるのをオススメします。

ボサノヴァの名曲集なので、当たりはずれなし。
気持ちよくなるためのサプリメントだと思ってもいいかも。

テーマ : ワールド音楽
ジャンル : 音楽

人生ベスト3の映画

好きな映画を3本あげてください、というと
「うーん、そんなの無理。たくさんありすぎて」という人と、
いとも簡単に3つをあげてくれる人がいる。

私は実をいうと後者。
「風と共に去りぬ」
「ブロードキャストニュース」
この2本は不動。
後の1本はその日の気分で決まる。
黒澤明の「生きる」もいいし、
ホリーハンター続きで、「ピアノレッスン」か
明るいコメディが見たくなって「恋人たちの予感」か、
ノスタルジックな気分になって「追憶」か・・
こちらの方は、たくさん浮かんできて、ちょっと迷ったりする。

「風と共に去りぬ」は、確か中学生の時にテレビで見て、その後映画館に通って、今まで何回見たかわからない。
それでも、スカーレットオハラが「tomorrow is another day」というシーンには胸が熱くなり、「タラのテーマ」を聞くと、異様に高揚する。
この映画を、日本人がB29を突き落とそうなどと竹槍を空に向かって振り上げていたときに、総天然色で作り上げていたのだと知って、ますますその壮大さにくらくらっときたのを覚えている。
長らく、クラーク・ゲーブルは私の憧れだったし、ビビアン・リーの美しさは同じ人間とは思えなかった。
時が経って、残っているのはスカーレット・オハラの愚かさと強さだ。
この後どんな名作が出てきても、あの不屈の闘志が、私の人生の映画のベスト1を占め続けることは間違いない。

「ブロードキャストニュース」は、小品だけど、小気味よくて、楽しくて、ニュースの世界の臨場感が味わえて、そしてほろりと泣かせた。
最後の最後、ホリー・ハンター演じる主人公が恋を選ぶのか、仕事とを選ぶのか・・というのがこの映画のセールス文句になっていたと思う。
でも、そうじゃないんだなあ。
仕事そのものじゃなくて、彼女は仕事を通しての信条、誇りを選んだのだ。
それは自分そのもの、でもある。
恋をしても自分は捨てられない。
そりゃそうだ。
それが理解できて共感できるから、この映画も、大作「風と共に去りぬ」とともに、忘れられない映画になっている。

人生で出会った映画から3本選ぶとしたら・・
あなたは何を選びますか?

わお、最近はこんなに安くなってるのね、DVD。
ビデオで持ってるものの、DVDに買い直そうっと。



テーマ : 映画・ビデオ・DVD日記
ジャンル : 映画

きみはペット

終わってしまった、「きみはペット」。
TVドラマ化されたから、ご存じの方も多いでしょうが(ちなみに、TVドラマの方は、真性ファンとしては納得いかず・・映像化すると往々にしてそうなりますが・・)、バリキャリ女性と、彼女に「飼われている」若い男・ももを巡るお話。
東大からハーバードという、どこかのやんごとなきお方のような学歴を持ちながら、実は小心で他人に気を遣いすぎ、自己嫌悪する主人公・スミレ。
周囲からは仰ぎ見られるだけの存在だった彼女が、唯一素直になれたのは、人間らしいことには全く役に立たない、ただかわいがるだけの存在・ももだった。

この連載前から、「孤独な女が若い男を飼う話って、良くない?」と周囲に言っていたのだが、それを聞いたたいていの男性は「とんでもない!」が大半の反応で、そのまた大半に、「変態」っていう目で見られた。
そっか、「飼う」っていう言葉に、男たちは「変態」を感じる訳ね。
拉致してきた女の子を「飼う」みたいな。
でも、私がイメージしてたのは、まさに、「きみはペット」の世界。
そう、これなのよ!と大感激し、おまけに、スミレちゃんも、ももも私のイメージを超えて素敵で、「ああ、よくぞ書いてくれました!」と、作者の小川弥生さんに心から拍手を送っておりました。

終了したのは寂しいけれど、いい幕切れだったし、次回作に期待しようっと。
ああ、でも、ももは藤原竜也か、たっきーが良かったなぁ・・
とか未だに思ってしまうのでした。(執念深い?)

テーマ : マンガ
ジャンル : 本・雑誌

運転免許の話

みなさん、運転はできますか?好きですか?
私はできるけど、キライです。
運転免許は、とーっても嫌々ながら、去年とりました。
教習所に通ってても、「あー、できれば運転なんかしたくない」と思ってました。
そんな奴は免許とっちゃいけませんね(^^;)
(でも、用心深いので、スピードは出さないし、交通ルールはきちんと守る。
路上駐車したことなし。優良ドライバーなのよ)

嫌々ながら教習所に通い、そんなだからろくに身に付かず、いつになったら免許がとれるのかなあと不安だった私の救いとなってくれたのが、この本。
「いつまでもとれない免許」(井田真木子 著)
異常なまでのあがり症な著者が、マニュアル車の免許を手にするまでの笑いと涙の物語。
この本なくしては、私は免許を取れなかったろうと思うくらい、恩を感じてます(^^)
ハンドルの回し方がわからず、家で電子レンジのプレートを回してみる筆者、
ロームミラーとサイドミラーに映る映像を一挙に見ようとしてロンパリになりそうな練習をする筆者・・
ああ、わかる、その気持ち!
いや、私だけじゃなく、教習所に通っている人、運転からしばらく遠ざかっている人ならきっとわかるはず・・?
イラストはしりあがり寿氏。
イラスト見るだけで笑えます。
これから免許を取ろうという人はおそばにおいておくと、精神的に楽になれることうけあい。
精神安定剤みたいな本ですな(^^;)

筆者の井田真木子さんは、活躍を期待されているノンフィクションライターでした。
ところが、久和ひとみさん、ナンシー関さんと同様、働き盛りのこれから、というときに急逝されました。
この本を残してくれてありがとう。おかげで免許が取れました。
お礼の気持ちを込めて、合掌。



テーマ : 紹介したい本
ジャンル : 本・雑誌

最近実家のお母さんに電話してない人に

リリーフランキー「東京タワー」をオススメします。

私、ベストセラーは余り読まない人です。
このブログでも紹介してるのは古い本ばかり。
「なんでい、情報古いぜ」という方も多いことでしょう。
でも、ベストセラーって、どこかに「乗せられてる」感が漂ったり、ベストセラーと言うだけで妙に期待しすぎてしまったり、他人の熱に伝染する感じがしたり、というので、みんなの熱が冷めた頃、改めて読むことにしています。

でも、これは書店の平台に積まれているのをフラフラーっと買ってしまったのです。
何かに呼ばれたみたいに。

で、読んでみて
美しい。
作者の母「おかん」にたいする愛情も、流れさる時間も、「おかん」を取り巻く人々の思いも、それを描写する作者の文体も。
「泣かせてやるぜ」という作りのお話に乗っかってわんわん泣いてみるのもキライじゃないけど、こうやって、淡々と「おかん」との思い出を記されると・・
まいる。まいります。
しまった、電車の中で読むんじゃなかったぜと後悔するくらい、まぶたの奥がじんじんしました。

料理がうまくて、訪れる人誰彼なしに料理を振る舞っていたリリーさんの「おかん」。
私も食べてみたかったー、おかんとお知り合いになりたかったーとつくづく思います。
それがリリーさんの「おかん」への一番の親孝行なのかもしれません。

ゆっくりと、熱いお茶でも飲みながら、一日読みふけるにふさわしい本です。
間違っても電車で読んで泣かないように、ね。


テーマ : やさしい気持ちになれる本
ジャンル : 本・雑誌

永遠の野原

わんこが大好き。
大きいのから小さいのまで。
お話の中に出てくるわんこも。
ディズニーのわんこ旅もの、なんてもう、涙で見られませーん。
そんなわんこフリークの私が、最も愛する漫画、それがこれ。
「永遠の野原」(逢坂みえこ)
気まぐれな飼い主の間を転々として、主人公・二太郎の元にやってきた子犬「みかん」。
目つき悪くて、根性悪くて、なつかない犬だったみかんが、二太郎と姉の一姫(小説家)の愛情を受けて、すごく愛らしい犬に変わっていく。
おりしも二太郎は恋をしていて、電車の中であう「まりこさん」への思いが日々強くなっていく。
まりこさんと知り合い、まりこさんの飼い犬・ゴンと一緒に野原で遊ぶみかんと二太郎。
この野原は、永遠に続いて欲しい幸せのイメージ。
けれど、台風のある日、まりこさんは二太郎の親友・太への恋心を意識してしまい・・
やがて、それは二太郎や太、太を情熱的に恋する野沢ひとみを巻き込んで、幸せな野原を失ってしまう・・

ストーリー自体はとても淡々としたもの。
でも、綿菓子のようなふわふわとした幸福感、それが壊れてしまう予兆を感じるときの胸騒ぎ、自分の中でとぐろを巻く嫉妬を自覚したときの羞恥と後ろめたさ・・などなど
十代の頃に自分が感じた思いが新鮮になってよみがえってくる。
いつ、いくつで読んでも、あの感覚を懐かしさとともに思い出させてくれる。

みかんやゴン、そのほか登場するわんこがどれも胸きゅんにかわいく、愛しい。
犬好きな人なら絶対読むべしーの作品です。

ああ、犬飼いたい・・


テーマ : 漫画の感想
ジャンル : 本・雑誌

少子

小泉改造内閣の閣僚の写真が新聞のトップを飾っている。
政治信条は読者それぞれ違うだろうけど、これだけはきっと一致するはず。
猪口さんのブルーのドレス、メチャクチャ趣味悪い!!
きっとピーコのファッションチェックにかかったら、メッ斬りにされるはず。
丸顔、ぽっちゃり系の人はあの手のドレスは着るもんじゃありません。
風船のオブジェかと思ったよ(^^;)

で、この方、少子化対策、男女共同参画社会の担当大臣だそうである。
エール大学大学院卒、上智大教授のハイクラースな方に、「少子化」云々されたら国民の反感買いそうだけど、大丈夫だろうか。
どうか、森喜朗妄言大王のような舌禍を巻き起こされないことを祈る。
ま、才媛だからね、そのあたりは大丈夫だと思うけど。

お読みになってるかどうかは知らないけど、未読だったら、猪口さんにぜひ読んで欲しいのが酒井順子さんの書かれた「少子」である。
酒井さんと言えば、例の「負け犬の遠吠え」で一躍話題になった方だが、それ以前の作「少子」は、ある意味「負け犬」以上に良くできた評論?だと思う。
すでに子供を持っておられる方は「なーに言ってんのよ、青臭いわね」と言われるかもしれないが、未婚、あるいは子供のない既婚者にとっては、うんうん、そうそう、そうなのよとうなずくことばかり。
政府のとっている「少子化政策」とやら(政策、あるのか、本当に?)が、いかに何の成果も上げられないかとってもよくわかる。
この作品のおかげで、政府の少子対策の会合に呼ばれたという酒井さん、あら、一応お役人も読んでたのね、と思ったが、ご本人は「少子化対策」とやらに興味があるとは思えない。
実は、靖国より、消費税より、憲法改正より、はるかに大きな問題だったりするんだけど。
うちも子供がなくて「少子化」に荷担しているので、偉そうなこと言えないのが残念!

テーマ : 紹介したい本
ジャンル : 本・雑誌

フェミニズムの本

私は、自分が女にうまれてよかったなあと思う。
でもそれは、「女で損したことはない」と言い切ったレディコミ漫画家とは違って、
損はいっぱいしてるかもしれないけど(ま、損も得もしているであろうけど)、男に生まれてたら大変だったろうなあと思うからだ。
自分が、じゃなくて、周りが。
だって、私が男に生まれていたら、さぞかし鼻持ちならいイバリンボになってるに違いない。
「誰に食わせてもらってると思ってるんだ」なーんていうオヤジになってそう。
あー、こわ。
でも、これまでいちいち「女のくせに」とか「女は黙ってろ」といわれるたびに、そういうことを言う人間の愚かしさに気づいてきた。
これは、女であることのメリットかもしれぬ。
人間、反面教師がいないと、なかなか成長しないものであるからして。
 
となれば、安倍晋三官房長官(新)も、今度は女性に生まれ変わってもらいたいものである。
「男が仕事を休んでまで子育てに参加する必要はない」と言いきるような人を、官房長官に据える首相も、次にはぜひ、純子ちゃんとして生まれて欲しい。
そして、二人とも、「東大で上野千鶴子にケンカを学ぶ」体験をした遙洋子さんの本を熟読して欲しい。
女に生まれ変わってからじゃなくていいからさ。

遙洋子さん。
関西出身の方ならご存じかもしれないが、この人は大阪制作のバラエティ番組などに出演しているタレントさんである。
関西的バラドル、がなぜにしてフェミニズムの先端を行っていた学者・上野千鶴子に「ケンカ」を教わったのか?
そのあたりも、この本に書かれている。
口先フェミニストの私にはとうていできない努力の数々。
この先は、知性ある「大阪のおばちゃん」として、学んだケンカの手法をどんどん活かしていただきたい。
そして、その顛末はぜひ全国版で知らせてもらいたい。
だって、こういう人に活躍してもらわないと、これから先、どんどん危ない状況が生まれかねないからだ。
たのんまっせ、遥さん。

テーマ : 思うのは私だけ?
ジャンル : 政治・経済

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ブラジリアンダンスとブラジル音楽、本と旅をこよなく愛する「恥かき」ならぬ「物かき」です(一応(^^;))。独断と偏見と偏った嗜好でつづるブログでございますが、どうぞお気軽に遊びに来てくださいませ。

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