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読書日記

他人様の読書日記を読むのが好きだ。
自分のアンテナだけで本を選ぶと、いつも同じようなジャンル、同じ作家さんのものばかりになってしまう。
それはそれでもちろん楽しいのだけど、たまには新しい出会いが欲しいもの。
というわけで、今回選んだ読書日記は、今期の直木賞作家・桜庭一樹さんの。

いやあ、さすが作家。
凄い読書量。
しかも、今をときめく売れっ子で、いくつも新作やらインタビューやらを抱えながら、よくまあこれだけ読めるもの、と驚嘆してしまう。
ご本人がミステリ作家だから、もちろん、ミステリが多いけれど、時々「コクトー詩集」なんてのも出てくるし、「へ?何故こんな本を?」と、首をひねるような本も登場する。

とても共感したのは、出会った人に必ずお薦めの本や映画を聞くと言うところ。
自分の選択だけだとどうしても偏って狭まってしまうから、と。
分かります、分かります。
それから、新しい本ばかりではなく、ぜったいに古い本を読むということも。
新刊本には確かにその時代時代の特性が表れるけど、時代が同じというのも世界を狭める感じがしますもんね。
私も時々、ミステリだと、何故か急にアガサ・クリスティが読みたくなったり、する。
シェークスピアを突然開いてみたり、ね。

ものすごく羨ましいのは、新宿在住で、本屋さんが近いこと。
紀伊国屋にスタスタ歩いていけるって素敵。
おまけに、いったいこれほど大量の本をどこにしまっておけるのだろうか、この方は。
本文によると9畳くらいの1ルームとあるんだけど、この読書日記に掲載されている本だけで、埋もれてしまいそうですぜ。
私の本棚は目下三棹。
ずっと二棹で我慢してきたけど、今の家に越して増やした。
それでも、もう入りきらない。
縦にしたり、横にしたり、ギューギュー押し込んだり、とかなり悲惨なことになっている。
なので、新刊本はなるべく図書館で借りたり、
買ってもAmazonで売っぱらったり。
それでも、やっぱりどうしても買ってしまう物があって、その分何かを減らさなくてはならず…頭痛のタネ。
読書家の皆様はどーしてるのかしら?
私の夢は、田舎屋の蔵の中を一面本棚にして、夏の暑い日も座り込んで涼しい中で、思い切り本を読みふけること。

それはさておき、この読書日記のおかげで、「お、これは」と目を留めた本が数十冊。
(紹介されている本は、優にその3倍はあります)
ふふん、読破するのが楽しみだなー。
あと、作家の生態をかいま見ることができるのも楽しい。
美味しそうなもの食べてらっしゃいますわねというのは羨ましいけど、
新作のために、ひき籠もるのは鬼気迫る。
食べず、読まず、人と会わず……創作の神が降りてくるのを待つ。
なるほど、これが作家ね、と思わせてくれる。
そういう作家が、その人なりの「ワールド」を作っていけるのですわね。
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本屋大賞

今年度の本屋大賞が発表された。
こういう結果↓だった。
大賞     『ゴールデンスランバー』   著/伊坂幸太郎
2位 『サクリファイス』   著/近藤史恵
3位 『有頂天家族』   著/森見登美彦
4位 『悪人』   著/吉田修一
5位 『映画篇』   著/金城一紀
6位 『八日目の蝉』   著/角田光代
7位 『赤朽葉家の伝説』  著/桜庭一樹
8位 『鹿男あをによし』   著/万城目学
9位 『私の男』   著/桜庭一樹
10位      『カシオペアの丘で』 著/重松清

残念ながら、2位の「サクリファイス」と10位の「カシオペアの丘で」は未読なのだけど、他の作品は一応読んでいた。
大賞の「ゴールデンスランバー」は、首相爆殺犯として追われる主人公の逃避行を描いた作品。

ものすごく注目を浴びる犯罪の割に、良くも悪くも、「手に汗握る」感がないんだなあ。
首相暗殺に使われるメカとか、主人公が逃げまどう仙台市内に張り巡らされた監視装置、なんてのや、突然現れる殺人鬼とか、ほんとはかなり怖そうなのに。
追われている主人公の思索や、彼を助ける元恋人の描写に、何とも脱力させられる。
でも、破綻しているわけではなく、構成や文体は精緻なんだなあ。
多分、ハードボイルド系の作家が書くと、全く違う作品になるんだろうけど、その手の作品だと思って読むとスコンとはずされる。
このあたりが伊坂さんらしいって言うのかな。
個人的には、今文庫で出ている「死神の精度」や「週末のフール」の方が好きだけどね。
この作品も映像化されるんじゃないかしらん?と思う。
映像クリエーターの触覚をくすぐるものがあるんだなあ、伊坂作品には。
でも、正直、本屋大賞がこれを選ぶとは思わなかった。

私が「これでは?」と予想していたのは、

一本一本の映画に関わるストーリーが並んだ短編集。
なんて言うと「ありがち」だけど、全てが「ローマの休日」に集約されていくところは、さすがに「上手い!」。
それに、ストーリーのキーになる映画がどれも結構渋め。
「ほお、この作品ですか」と、意外に思いながら読み進めることになるのだけど、作者の映画への愛が随所に感じられる。
読後感がいいから、本屋大賞向きかなと思ってたんだけど、ハズレでした。

どれも書店員さん達が推している本だけあって、好き嫌いはあっても、「ちぇっはずしたぜ!」という徒労感は少ない。
打倒直木賞!が目標らしいけど、直木賞作品よりは取っつきやすいし、読みやすいと思うよ。
もちろん、それだけが作品の長所じゃないから、直木賞はどんどんコアな、新しい才能に賭けて欲しいけどね。

でもまだ森見さんや万城目さんが候補に上ってないあたり、直木賞より本屋大賞の方が、読者の好みに遙かにvividですね。
「売りたい」本に授賞する賞だから当然だけど。
森見さんの「有頂天家族」は、森見作品の中では一番の好み。
タヌキの家族愛に泣けますぜ!
有川浩さんの「阪急電車」も入って欲しかったな。あ、来年かな。
阪神電車やJR沿線の人も、大阪・神戸在住の人は、読むべし!です。
大阪・神戸を離れた人は、望郷の念断ちがたくなるでしょう。




テーマ : 気になる本をチェック!!
ジャンル : 本・雑誌

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ブラジリアンダンスとブラジル音楽、本と旅をこよなく愛する「恥かき」ならぬ「物かき」です(一応(^^;))。独断と偏見と偏った嗜好でつづるブログでございますが、どうぞお気軽に遊びに来てくださいませ。

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