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Author:dancingwolf
FC2ブログへようこそ! ブラジリアンダンスとブラジル音楽、本と旅をこよなく愛する「恥かき」ならぬ「物かき」です(一応(^^;))。独断と偏見と偏った嗜好でつづるブログでございますが、どうぞお気軽に遊びに来てくださいませ。
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| ライターのアンテナ 現役ライターのアンテナに引っかかった本、雑誌、DVD、映画、音楽etc.の紹介や、偏愛する作家、ミュージシャンなどの評も。 |
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| ミーナの行進 |
「ああ、この本を読めて良かったな」 「この作品と出会えて幸せだったな」 と感じることがある。 「ミーナの行進」は、その一冊だ。
「博士の愛した数式」でメジャーになった小川洋子さんの作品。 母一人子一人の主人公は、母親の仕事のために、親類の家に預けられた。 神戸の資産家であるその家は、不思議な雰囲気に満ちていた。 何しろ同年代で、体の弱いミーナという少女は、カバに乗って通学しているのだから。 カバ?ええ、カバなんです。 もう、そこからして小川ワールドに引き入れられるでしょう? 感受性の鋭いミーナは、美しいマッチを集めるのが趣味。 ただ集めるのではなく、ミーナはそのマッチのひとつひとつに物語を持っている。 ミーナが大切そうにマッチの一本をする、その時のドキドキ感は、まるで自分がその場に、主人公と一緒にいるよう。 ミーナの周りにいる人も、どこか偏執狂的でありながら、ひとつも嫌悪感を感じさせない、不思議ワールドの住人ばかり。 本来、ガンガン疾走する、うねりのあるストーリーが好きな私だけれど、この作品には全く「ガンガン」や「グイグイ」はない。 でも、ページをめくるのが楽しい。ワクワクする。 そして、ちょっと泣きたいくらい、ミーナやその周りの人々、そしてカバまでも愛しくなっている自分に気づく。 それに気づいた瞬間に、ますますこの本との出会いが幸せに思える。 「ああ、良かった」と、深い満足を感じながら閉じることができる一冊。 おすすめです。
テーマ:本の紹介 - ジャンル:本・雑誌
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