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下流社会なんて甘っちょろい!生きさせろ!

ライターなんて仕事、正直言えば、フリーターそのもの。
ひとつの仕事が終わるたびに「失業者」になるし。
仕事が定期的に来る保証はない。
それでもやっていられるのは、何とか細々なりとも仕事が続いていることと、やっぱり好きなことをしていると思うからだ。
多分、周囲にいる同業者もそうなんだろうと思う。
どこか、楽天的だったりするしね。
「何とかなる」って。

でも、主体的に選び取ったんじゃない「フリーター」の生活は一体どうなっているのか。
それは半端じゃないくらい悲惨だ。
「野麦峠」に匹敵するくらい、いや更にひどい現状が正面から書かれているのがこちら↓

例えば、昨年から問題になった請負偽装問題。
大企業が、本来雇用しなければならない派遣労働者を請負として働かせ、好きなように使い捨てしていたという事件だ。
その大企業というのが、経団連の会長の会社を含め、日本の名だたる有名企業ばかりなのだから、溜息が出る。
漫画喫茶で暮らしているフリーターたちの現状も似たり寄ったりだ。
本書を読んでいると、請負として派遣されているフリーターたちの働かされ方は、「悲惨」としか言いようがない。
過酷な労働条件でこき使い、その上、用意した寮で、さまざまな名目で賃金の中からかなりの量を奪い取る。
必死になって休みなく働いて、実際に手に出来るのは数万円。
それで暮らしていけるはずもない。
労働環境も劣悪だから怪我人や死者も出るが、派遣元も働かせている企業もわずかな見舞金だけ与えて知らん顔。
うつ病にかかって自殺する人も多い。
これって、野麦峠よりひどい。
それが、「戦後最長の好景気」で、大企業は膨大な収益をあげでいる。
読んでいて、自分の住んでいる国が、一体いつからこんな恐ろしいものに変わってしまったのか、慄然とする。
何が「美しい国」だ。
これじゃ、奴隷制度復活じゃないかと思うのは、私だけじゃないはず。
それも、奴隷にさせられるフリーターが、不真面目だとか怠け者じゃないのが悲しい。
ただ、就職戦線に乗り遅れたり、ちょっと運が悪かったり、不器用だったりするだけで、自殺か犯罪かホームレスしか人生の選択肢がないなんて。

この本の表題は、シンプルに人を人として生きさせろ!という叫びだ。
「下流社会」なんて本がベストセラーになり、「中流でいたい」という気持ちを捨てた時点で下流落ち、なんて書かれていたが、現実はそんな甘っちょろいもんじゃない。
今現在、自分を中流だと思って生きている人たちだって、大黒柱が倒れたら、大黒柱の会社が倒産したら、家族が大病を患ったら、家族の中に要介護の人間が出たら、子供がフリーターから逃れられなかったら・・みんなが、野麦峠以下の暮らしに転落するのだ。
みんなそれに目をつぶって、見たくない現実を忘れているだけ。
私達の暮らしている社会に、セーフティネットはない。
これは思い知っておかなければ。
そして、為政者はそれを「自己責任」だと説き、高い税金を巻き上げるだけ巻き上げて、自分たちだけを優遇し、私達には、一本の不安定な綱の上をこわごわ歩く生活を強いる。
どこにも美しさはない。
これが、私達の住まう、私達の祖国、日本。
先進国中、貧困率が最も高い国のひとつ。
現実はかくもひどく、むごく、辛い。
それだけは認識しなければ。
目を背けているだけでは、何も解決せず、転落へ追いやられるだけだ。
そんな思いを強く感じさせてくれた本。
辛いけど、憤りを覚えつつ、読まねばならない一冊、です。
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テーマ : **本の紹介**
ジャンル : 本・雑誌

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他人事じゃないです。

うちの息子もプロのダンサーを(今のところ)志望しております。すなわち、自由業。言い換えれば体一貫の仕事に着きたいと言っている訳です。好きなことをさせてやりたい、という気持ちと、安定した人生を歩んで欲しい、という気持ちが交錯します。そういう現在の私たちですら、私が病中の専業主婦ですし、夫が病気にでもなったら一巻の終わりです。この閉塞感が、≪景気は上昇している≫という気には決してなれない原因でしょうね。

かつてのように、「夢を追ってフリーターになった」という人なら、まだしもマシ、なのが今のフリーターの現状です。本人たちは安定した生活を望んで頑張っているのに、何故か社会の底辺に追いやられてしまう。
また、夢を追って挫折した時もやり直しがきかない。
こんな息苦しい、絶望感が押し寄せる社会になってしまったのは何故でしょう?
せつないのは、今起きている子供への虐待にも、貧困家庭ゆえの理由があり、空に、貧乏な親の子供は貧乏のままはい上がれない悪循環が続いていくことです。
これで「少子化だから子供を産め」たって、誰が安心して産み落とせるでしょう。
これからの子だくさんは、相当の金持ち(某弁護士は七人の子持ち、MファンドのM氏も4人の子持ちだそうです)可、相当の楽観主義者だけでしょうね。
ホントに、嫌な世の中になったもんです。
もちろん、その責任は自分にもあるわけですけど。
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ブラジリアンダンスとブラジル音楽、本と旅をこよなく愛する「恥かき」ならぬ「物かき」です(一応(^^;))。独断と偏見と偏った嗜好でつづるブログでございますが、どうぞお気軽に遊びに来てくださいませ。

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