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ミーナの行進

「ああ、この本を読めて良かったな」
「この作品と出会えて幸せだったな」
と感じることがある。
「ミーナの行進」は、その一冊だ。

「博士の愛した数式」でメジャーになった小川洋子さんの作品。
母一人子一人の主人公は、母親の仕事のために、親類の家に預けられた。
神戸の資産家であるその家は、不思議な雰囲気に満ちていた。
何しろ同年代で、体の弱いミーナという少女は、カバに乗って通学しているのだから。
カバ?ええ、カバなんです。
もう、そこからして小川ワールドに引き入れられるでしょう?
感受性の鋭いミーナは、美しいマッチを集めるのが趣味。
ただ集めるのではなく、ミーナはそのマッチのひとつひとつに物語を持っている。
ミーナが大切そうにマッチの一本をする、その時のドキドキ感は、まるで自分がその場に、主人公と一緒にいるよう。
ミーナの周りにいる人も、どこか偏執狂的でありながら、ひとつも嫌悪感を感じさせない、不思議ワールドの住人ばかり。
本来、ガンガン疾走する、うねりのあるストーリーが好きな私だけれど、この作品には全く「ガンガン」や「グイグイ」はない。
でも、ページをめくるのが楽しい。ワクワクする。
そして、ちょっと泣きたいくらい、ミーナやその周りの人々、そしてカバまでも愛しくなっている自分に気づく。
それに気づいた瞬間に、ますますこの本との出会いが幸せに思える。
「ああ、良かった」と、深い満足を感じながら閉じることができる一冊。
おすすめです。
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テーマ : 本の紹介
ジャンル : 本・雑誌

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ごぶさたでした。ペコリ(o_ _)o))
Dancing Wolfさんの読書評、待ってました!
イマドキの新刊にはなかなか触手が伸びないのですが、Dancing Wolfさんに背中を押してもらうと手を伸ばせる気がします。
今年も宜しくお願いします。

めりぃさん、あけましておめでとうございます。
いつもありがとうございます。今年も面白い本をどんどん読んでいきたいと思ってます。
みんなと本を読む幸せを共有したいですねー。
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dancingwolf

Author:dancingwolf
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ブラジリアンダンスとブラジル音楽、本と旅をこよなく愛する「恥かき」ならぬ「物かき」です(一応(^^;))。独断と偏見と偏った嗜好でつづるブログでございますが、どうぞお気軽に遊びに来てくださいませ。

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