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荻原浩さんの小説

荻原浩さんは、ここのところの作家の中で、5本指にはいるくらい、私の中ではお気に入りの作家さんだ。
ユーモア小説から、ミステリ、社会は小説まで、執筆ジャンルは幅広く、いずれも遜色なく、小説書きとして確かなひと、という感じがする。
新刊本を買ってもはずれがない、ってことですね。
山本周五郎賞受賞も当然、と言った感じ。
中でも私が好きなのは、ユーモア小説。



これは筆者のデビュー作にあたる。
日本一の秘境、牛穴村が村おこしのために東京の広告代理店にキャンペーンを依頼する。
ところが、この広告代理店は、資金繰りだけが心配な社長とアル中のコピーライター、オタクのデザイナー、という顔ぶれの、明日にも倒産しそうなユニバーサル広告社だった。
何の特産物も、観光資源もない牛穴村をPRするために彼らがとった奇想天外な行動とは?
というお話で、小編ながら小気味よく笑える。

シリアスなジャンルでの特筆すべき作品はこちら。



山本周五郎賞受賞作であり、本屋さん大賞でも2位にランクインした。映画化も決定しているとか。(噂では役所広司さん主演と聞いたけど、もう決定したのかしら?)
広告代理店勤務の主人公が、自分の行動に疑問を持ち始めたことからストーリーは始まる。「このところ物忘れがひどくってね」なんて誰もが言うような一言が、主人公にはだんだん切実な悩みに変わってくる。それはもう、異常行動の域に達していた。主人公は、若年性アルツハイマー症にかかっていたのだ。
この本を読んで知ったのだが、若年性アルツハイマーは、残酷な病だ。単に記憶を失うだけでなく、体すら、体本来の機能を忘れていく--それは死を意味することだ。
重いテーマだが、救いのある筆致で、最後まで読み進められる。

でも、なんと言っても荻原さんの荻原さんらしい作品と言えばこういうの。



脳と口が直結していて、思ったことをそのまま口に出してしまう主人公。上司とケンカ騒ぎを起こして退職、転職して入った会社は食品工業。心機一転張り切る主人公だが、またも問題を起こして島流し。流された部署は「お客様相談室」だった。そこにたむろするキテレツな社員たち、そして来る日も来る日も襲いかかるクレームの嵐。恋人とも別れ、失意の主人公は会社を辞めようとするが・・

ユーモアがあって、キャラクターが粒だっていて、若者のグローイングアップストーリーになっていて、読み終わった後、スッキリすがすがしい。
これ、大事です。
いかにもありそうなクレーマーの数々も、サラリーマン諸氏には勉強になることでありましょう。

こういう作家さんが何人もいると、本選びがラクチンでよろしい。
もちろん、こういう作家さんを発見することも楽しみですが。
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テーマ : 映画
ジャンル : 本・雑誌

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神様、と、明日への、を読みました。
私も、神様のほうがタイプかなぁ。
といっても、明日への~のラストのシーンは、
文字で読んでいるのに、映像が頭に残る
ようで、素晴らしかったです。
文庫になっている他の作品があったので、
週末買いにいこうか、と思っています。

キャー、私ずっと、
「明日への記憶」だと思ってた!
「明日の記憶」なんですね。
きゃ、ハズカシ。
ということで訂正します。
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ブラジリアンダンスとブラジル音楽、本と旅をこよなく愛する「恥かき」ならぬ「物かき」です(一応(^^;))。独断と偏見と偏った嗜好でつづるブログでございますが、どうぞお気軽に遊びに来てくださいませ。

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