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下流社会

本屋の平台に並べられたこの本、ずっと前からタイトルが気になっていた。
「下流社会~~新たな階層集団の出現~~」
帯には、<マーケティング・アナリストが「中流意識」の終演を鋭く分析>とある。
読んでみましたとも。
「だらだらしてたらあなたは下流?」なんて言葉も帯を飾ってるので、ちょっとびくびくしながら。

ちょっと前まで、日本は一億総中流と言われていた。
もちろん、貧富の差はあったけれど、そう激しいものではなかった。
世の中の人に、「あなたの暮らしはどのくらいのレベル?」と尋ねると、「中の中」と答える人が大半だったのだ。
ところが、この格差はどんどん拡大している。
かたやヒルズ族、かたやフリーター。
真ん中の中流層がどんどん減っていく。
この本の筆者のいう「下流」とは、
中流であることにたいする意欲がない人、中流から落ちる人、降りる人、なのだそうだ。
これは、食べるのにも事欠くような貧困にあえぐ「下層」とは違う。
下流の人たちはDVDもパソコンも持っている。
しかし、そこにないのは意欲だ、と筆者はいうのである。

うーん、なんだか読み進むうちにムカムカしてきた。
それはもちろん、「自分が下流?」という不安があるからかもしれない。
しかし、この本は本来、さまざまな調査を通して、数字を元に分析されたもの。
筆者はマーケティング・アナリストであるから、購入者を分析する専門家で、その視点から行われた調査結果がまとめられている。
それらの数字が論拠となって、「下流社会」を論じていくのだ。
なので、並べられた数字を見ながらムカムカしているわけではない。
なんでだろう?と読み進むうちに、こんな記述に行き当たった。
--さらに言えば、「上」(自分の階層を「上」と感じている人たち)の女性は、単に従来型の男女観を肯定しているだけではなく、リーダー的な性格を併せ持っているのであり、その意味で才色兼備型の女性であることが推測される。典型的には、高学歴で、総合職で、仕事ができて、容姿も端麗な女性であり、しかし結婚後は専業主婦としててきぱきと家事と育児をこなすことができるタイプである--
は?
そりゃ、男女観の肯定とか、リーダー的な性格とかは、ある程度数値で表れるだろう。
だけど、「容姿端麗」とか「才色兼備」とかって、どういう数値がでているわけ?
「自分の容姿にある程度自信がある」人がもしも「上」の中に多かったとしても(そりゃ、多いだろう、エステだの化粧品だのにお金をかけられれば)、それを持って「才色兼備」だの「容姿端麗」だのって断じてしまうのはどうよ?
これって分析としてあり?

まあ、これは枝葉末節のことなのかもしれない。
でも、下流に対する見下げた目線が鼻につくのは私だけだろうか?
確かに、だらだらしているから下流になってしまうんだろうし、抽出された数字にはうなずかざるを得ないんだけれど、なんだかなあ。

この本で一番おもしろかったのは、実は筆者のコラムで、社会学者・宮台真司氏の結婚に触れたくだり。
この筆者、かなり宮台氏がお嫌いと見える。
ここだけ感情が吹き出していて、笑えた。
共感したのは、下流社会化を防ぐための方法に「ノーブルオブリージュ」を取りあげていること。

結局、--下流の女は「歌って踊る」--なんぞと書かれてあり、「はいはい、そうですか。やっぱ私は下流でしょうよ」と実感させられたのだった。
ま、いいけど。下流でさ(なかば、ヤケ?(^^;))

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