スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

天使のナイフ--ミステリに必要なのは?

去年の第51回江戸川乱歩賞受賞作。
審査員全員一致、ぶっちぎりの受賞で、各紙の書評でもかなり評価が高かった作品。
うん、私の中でも評価は高い。
少年犯罪をテーマにしているのだけど、マスコミに取りあげられるのは「法による厳罰化」「未成年者の更正促進」という現状に、キッチリと正面から向かい合っている。
今のマスコミの論調や社会の風潮に欠けている「償い」を描いた点は、審査員の講評どおりで、志の高さを感じた。
私は、実はミステリに欠かせないのは「志の高さ」だと思っている。
殺人やその他の凶悪な犯罪を描くミステリこそ、「志の高さ」がなければ。
その結末がどんなに陰惨で悲しいものであったとしても。
たとえば、「模倣犯」(ただし、もちろん、小説の方ね)のように。

そういえば、窒息フェチの男が、自殺サイトで知り合った男女を絞殺して捕まった事件があった。
そのとき、男が実際に起こした事件を、事前に「小説」に書いていたというニュースが伝わったとき、「そんなものを小説と呼ぶな」と思わずTVの前で叫んだ。
それはただの殺人メモだろう。
小説への侮蔑だ。

話がそれた。
志の高い新人作家が生まれたのはとっても良い。
それに、この人はストーリーテラーとしての才能がある、と思う。
文体は、「連鎖」で受賞した真保裕一氏や「13階段」の高野和明氏のような手練れではないけれど、逆にその分読みやすく、ストーリーを追っかけていけるという長所にもなるし。
次も、ドキドキわくわくしながらページをくるような、「そうきたか」とひざを打つようなミステリを書いていただきたい。
期待度大、なのだ。


スポンサーサイト

テーマ : 推理小説・ミステリー
ジャンル : 本・雑誌

コメントの投稿

非公開コメント

遅ればせながら

あけましておめでとうございます!
今年も良き一年をお過ごしください。

珍獣さん、ミステリーに詳しいですね!
私は古き良き時代の・・・に、なってしまいました。
現在、直木賞候補がズラリと並んでいますね。
伊坂さんと荻原さん、同時受賞かなーと予想しているのですが・・・。

あ!「Bランクの恋人」、私も大好きです♪

今回の直木賞は誰が取ってもおかしくないノミネートですね。
ミステリは今すごくたわわに実ってる感じがします。
OUTが海外でも話題になったけど、もっと日本のミステリが注目されていいと思ってます。
アニメ、ジャパニーズホラーの後は、ジャパニーズミステリ!
プロフィール

dancingwolf

Author:dancingwolf
FC2ブログへようこそ!
ブラジリアンダンスとブラジル音楽、本と旅をこよなく愛する「恥かき」ならぬ「物かき」です(一応(^^;))。独断と偏見と偏った嗜好でつづるブログでございますが、どうぞお気軽に遊びに来てくださいませ。

最近の記事
最近のコメント
最近のトラックバック
月別アーカイブ
カテゴリー
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

ブログ内検索
RSSフィード
リンク
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。